こんにちは。えいきち(@Eikichi_WLI)です。
インターネットコンピューター(以下IC)のブロックチェーン上で初の分散型取引所として、Sonicがローンチされました。
IC待望のDeFiができるようになった、記念すべきDEXです。
最初というだけあって、Sonicのローンチ開始後3日間で36万ドルもの流動性が提供され、また、DFINITYの公式記事やCoinPostの記事でも取り上げられるなど、多方面からも注目されています。
Sonicをローンチしたのは、plugウォレットでおなじみのPsychedelic(2023年現在は運営が変更しました)。
早速Sonicについて調べつつ流動性を提供してみたので、Sonicの特徴や流動性提供の方法について解説します。
【ICP】Sonicの特徴を解説【リバースガス】
Sonicの特徴はこちらのとおり。
流動性の提供を行うために、WICPとXTCという2つの欠かせないトークンが出てきます。
このトークンが何者なのかわからいままだと、DeFiは怖すぎますよね。
ということで、先ずこの2つのトークンの特徴をみていきましょう。
WICPはICPに価値が裏付けられたトークン
WICPはWrapped ICPの略でラップドトークンの1つです。
ラップドトークンは次のようなイメージで、ステーブルコインに似たところがあります。
✓法定通貨に価値が裏付けられたトークン ⇒ ステーブルコイン
✓他の仮想通貨に価値が裏付けられたトークン ⇒ ラップドトークン
今回は、ICPに裏付けられたトークンのため、WrappedICP(WICP)となる。
ここで、「え?ICPでは無くて、なぜWICP?」という疑問が生まれますよね。
SonicでWICPを使用する理由は、次の2つの特徴があるためです。
✓Principal IDが直接ICPを保有できる
✓他のトークンと相互運用可能なDIP20規格で保有できる
DIP20規格はイーサリアムのERC20規格と互換性を持つように作られたトークン規格。
将来的にICはイーサリアムとネイティブな統合予定のため、WICPをERC20へのスワップなどが出来るようになるそうです。(関連記事:New Release: Wrapped ICP (WICP)
XTCはSDRに紐づいたステーブルコイン
XTCはCycles Tokens のことで、XTCは次の特徴を持っています。
✓SDR(IMFに加盟する国が持つ特別引出権)の価値に裏付けられたステーブルコイン。
✓Principal IDが直接Cycleトークンを保有できる
✓WICPと同様のDIP20規格であり、相互運用性に優れている
XTCではドルとは連動していませんが、SDRと連動するステーブルコインです。
ただし、2022年7月現在はSDRにベグされたトークンになっていません。
これについては次章で解説しますが、ICPでのDeFiが盛り上がるためには、インパーマネントロスのリスクを下げられるステーブルコインは必須ですので、ステーブルコインには注視していきたいところです。
SonicでWICP-XTCの流動性を提供する方法
では、SonicでWICP-XTCの流動性を提供する方法を解説していきます。
まず、流動性を提供したい金額のICPを用意し、WICPとXTCが同じ価値になるように準備します。
【事前準備】PlugウォレットへICPを準備しよう
一応、ICPの準備がまだの方はこちらからどうぞ。
①Binanceなど、海外取引所でICPを手に入れる。
②plugウォレットを登録して、ICPをplugに送金する。
XTCをお得に手に入れる方法【今はステーブルではない】
冒頭でも書きましたが、XTCを手に入れる方法が2つあります。
✓WICPをXTCへSwap(交換)する : WICP ー XTC のプールを利用する
✓ICPをXTCへミントする : ICPをバーンしてcyclesを生成する
片方はお得にXTCが手に入ります。
すると、当然もう片方は損をします。
どちらが得かについては、ICPをXTCでミントする画面でわかります。
SonicのSwapページで、ICPとXTCのペアを次の写真のように選択し、画面右下の数字(-78.06%部分)を確認する。
画面のように数値がマイナスなら、WICP⇒XTCへの交換の方がお得。⇒XTCを入手しよう②へ
数値がプラスなら、ICP⇒XTCをミントする方がお得。⇒XTCを入手しよう①へ
2022年07月のケース(以下写真)だと、ICP⇒XTCをミントする方法だと78%損をするため、1ICPで4XTCしかもらえません。
一方で、次の写真のように、WICP⇒XTCへの交換だと18XTCもらえます。
4倍以上お得ですよね。
XTC入手方法①ICPをXTCへミントしよう
ICPをXTCへミントして、XTCを入手してみよう。
①Sonicへ行き、Plugウォレットを接続する。
※Stoicウォレットも有名ですが、ここではPlugで解説します。
②ICP⇒XTCを選択、MintXTCを押す
※以下写真のように、右下の数字が緑色ならそのままミントでOK
WICPを入手しよう
次に、WICPを入手しましょう。
①ICPとWICPを選択、Wrapを押す。
②PlugでConfirmをおす。
しばらく時間が経てばWICPをミントして入手できます。
XTC入手方法②WICPからXTCへスワップしよう
では、XTC入手方法②として、WICPからXTCへスワップしましょう!
①WICPとXTCを選択し、Review Swapをおす。
②PlugでConfirmをおす。
時間が経てばスワップできます。
WICPーXTCの流動性を提供しよう
これで流動性提供に必要なWICPとXTCが準備できました。
最後に、WICPとXTCで流動性を提供してみましょう。
①Liquidity画面で、Create Positionを押す。
②WICPもしくはXTCで流動性を提供したい額を入力し、Review Supplyを押す。
※(Max)ボタンを押すとMax金額が自動で反映されます。
③内容を確認し、Confirm Supplyを押す。
これで、無事に流動性を提供できました。
まだ、LPトークンはもらえませんので、2022年07月現在できることは以上です。
流動性提供の報酬は自動で入手できるので、特にこれ以上のアクションもいりません。
Sonicについて気になる疑問を調べてみた
せっかくなので、Sonicについて気になるところを調べてみました。
年利はどのくらい?
今のところ、年利は安定していません。
どちらかと言えば、将来のSonicトークンやLPトークンを狙って流動性を提供するのがいいと思います。
まず、流動性提供の報酬の仕組みとして、Sonicのプールに流動性を提供している間、ユーザーはSwap毎に金額の0.3%を手数料としてもらえます。
しかし、今のところXTCを入手する目的、つまりXTCの魅力的な活用方法がユーザーに無いので、流動性提供の報酬をもらい続けられる段階に無いんですよね。
今後、LPトークンのステーキングなど、ユーザーによるXTCの利活用ができて、XTCを欲しがる人が増えてから、ようやく流動性提供の報酬が安定的にもらえるようになってきます。
システム監査はされているの?
まだ、システム監査は受けていないようです。
There’s no security audit services for the ic ecosystem now, once there is, we will get our code audited
ICのエコシステムにはセキュリティ監査サービスが無いので、これが実現すればコードが監査されるでしょう
公式ディスコードより
まぁ、設立初期段階のため求めすぎな部分はあります。
システム監査が無いため、最悪無くなってもいい金額で運用しておいた方がいいと思います。
万が一ハッキングがあった場合に、公式がサポートしてくれるのかどうかも不明ですので。
XTCはいつ価格が安定するの?
プールに預けられる金額(TVL)が増えれば増えるほど、XTCの価格は安定に近づきます。
価格差がある理由はAuto Market Makerの仕組みが働いているためです。
預けられている金額(TVL)が少ない、つまり、流動性を提供するメリットが無いとXTCの価格が下がってしまいます。
AMMの仕組みを知りたい方は、こちらの記事の1.3や1.4を読んでみてください。
今後、AMMの式によって、WICP⇒XTCへ流動性を提供する人が増えると、XTC入手方法②のXTCの価値がだんだんと高くなります。
これが、XTC入手方法①のXTCの価格よりも高くなると、入手方法①でXTCを入手する方が安くなり、こっちで手に入れるようになります。
最終的にはXTC入手方法①=XTC入手方法②に近づいていくので、将来的には価格が安定していくと予想しています。
SonicとDeFiの今後について
ICPはBitcoinと統合する予定のため、ICのDeFiエコシステムは拡大していくでしょう。
(安全面、技術面の課題をクリアする必要がありますが)
統合時期はまさに2022年07月くらいのため、DeFiが本格的に動き出すのもそう遠くありません。
暗号資産全体の市況は冬ですが、ちょっとしたプチバブルは発生する確率は高いのではと思います。
なので、今のうちにSonic触っておくのは損はないかなと思います。
$SONICトークンがもらえますよう、みんなでお祈りしておきましょうw
実は、DeFiを行うために必要なトークン、XTCを手に入れる方法が2種類あります。
これをミスると、なんとSwap時に50%以上を損します。(2022年7月現在)
対策や注意点も丁寧に解説しますね。